畳の敷き方
昔は今のように常に敷いておくのでは無く、普段は重ねて日の当たらないところに置いておき、祝儀や不祝儀のときに敷くものでした。
畳を焼けさせないようにするために障子を使い外光を和らげ、室内をうす暗くさせたのだという説もあるくらいに畳は貴重なものだったそうです。
畳の優れている点は、日本の気候風土に合った床材兼敷物であるということと、広い部屋にも狭い部屋にも敷き込めることができる点です。
(祝儀敷き)
現在、家屋等の畳は通常この敷きかたです。
4枚の畳の角が一か所に集まらないようにします。
(不祝儀敷き)
お寺や大広間のような部屋で見ることが多いですが、昔は 葬儀など縁起の悪いときに畳の 敷き換えを行っていました。
畳の四隅が合って十字が出来ると死を連想するものとして避けられ、また四隅が合うと傷み やすいという現実的な意味もあります。
畳のサイズの変遷
■平安時代の寝殿造住宅では、畳は身分の高い人の座るところのみに使われ、その
大きさも厚みも現在のものとは、かなり違っていました。
■鎌倉時代から畳を部屋全体に敷き詰めることが始まり、室町時代以後一般化しました。
■織田信長が用いた大きさは、1800mm×900mmでした。
いわゆる三六判(さぶろくばん)です。
『縦6寸約(182mm)×横3寸(約91mm)』に近いサイズです。
これは敵が攻めてきたときに、畳を鉄砲の弾から身を守る楯として使用するため、
人が隠れることの出来る大きさに、合わせたと言われています。